システムエンジニアの平均年収は高い?将来性は?

IT業界は、今後ますます需要が高まる可能性が高いことから、成長市場だと言えます。そうなると、そこで働くシステムエンジニアの将来性も明るいと見ることもできそうです。しかし、本当にそうなのでしょうか?

それを探るわかりやすいデータとして、平均年収があります。dodaが20歳~65歳までの平均年収を算出した調査によると、2019年におけるITエンジニアの平均年収は457万円、これは全職種の平均408万円と比較して約50万円ほど高い水準となっています。

この数字を見ても、システムエンジニアの平均年収は高めと判断して問題はないでしょう。
ただし、気になる部分もあります。同じデータの2021年の数字ではITエンジニアが438万円、全職種平均が403万円と差が圧縮しているのです。

これは、エンジニア職全般の需要が高まっている一方で、IT業界においてエンジニア職の多様化が進んでいることが原因として考えられます。以前はすべて「システムエンジニア」に分類されていたエンジニア職が細かく分類されるようになり、それぞれによって評価や収入に差がつくようになっているのです。

例えばデータサイエンティストの平均年収は512万円、システム開発・運用は467万円と高めの水準となっているのに対して、スマホアプリ/システム系のエンジニアとWeb サービスのエンジニアはどちらも413万円とやや低めの水準です。

そのため、今後需要が伸びる、高い収入が得られるチャンスがあるという点では将来性がある一方、どんなキャリアを積んでいくかによって今後年収に差が出てくることも予想されています。
今後はキャリアパスへの意識が不可欠となりそうです。